エピソード 3 〜おばあちゃんたちのお裾分け〜

とある日の休憩中のできごと。

夕方からの営業準備を終え、菊田さん、三嶋さん私の3人で日替わりランチの唐揚げ定食をまかないで食べていると、

先に食事を終えた菊田さんが

「揚げ物を食べ過ぎた」と言って

カバンの中から1回2錠の胃薬を取り出した。

1錠だけ飲み、もう1錠は飲まないまま机の上に置いていると、それを見た三嶋さんが何かに気がつくようにその薬を手に取って自分の顔の前まで近づけた。

「あっ!これ私が飲んでるやつと同じだがね!」

“へぇそうなんだ、おばあちゃんになると、お互いに飲んでる薬がかぶることもあるんだぁ”

すると、菊田さんが

「同じって、あんた。これ、あんたがこの前私にくれたやつだがね」

ん?

くれたやつ…?薬を??

「ほう、そうだったか。」

そらいっしょか、

そりゃそうだがね

“ははははっ”と笑ってまたおしゃべりしだした。

菊田さんと三嶋さんは当たり前のように

そんな状況と2人の会話が面白くて私も一緒に笑ってしまった。

おばあちゃんたちの日常には

果物や煮物以外にも

薬のお裾分けってものがあるんだなぁ。

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